☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「あ……でも」


「ん?」


今更、気づいたと言うように彼女は目を足下に向けた。


「どうしたの?」


「……私、靴がないんでした」


「え?」


「事故のあと、そのまま……だから、外には裸足で出ないと……」


つまり。


「外靴がないってこと?」


聞き返すと、彼女はコクりと頷く。


見るからに小さな足。


事故のせいで、痩せたとは聞いていたけれど……


「じゃあ、こうしようか」


流石に、女の子に裸足はダメだ。


「君は、一階の応接室の窓のところまで来て。迎えに行くから」


「……え?」


戸惑った顔。


ああ。本当に、可愛い。


「一緒に、猫と遊ぼ」


「え、えっと……は、はい……」


「よし」


伊織が頷いたのを僕は確認し、紙袋を手に、微笑む。


「待っててね」


「はぃ……」


消え入りそうな、小さな声。


戸惑いの顔から一転、また、伊織の顔は赤く染まっていた。