☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



ところで……


「あ、また、赤くなったね」


伊織の表情筋の柔らかさだ。


コロコロと表情が変わって、本当面白く、可愛い。


「……猫、好きなんですか?」


「うん。もふもふしてて、可愛いじゃん。だから、好き」


「そう、ですか……」


見る限り、猫はくつろいでいるような気がするが……あ、今更だけど、伊織のいる病棟は三階ね。


そもそも、このプライベートは別棟に存在しており、本来、この病院に存在する入院棟とは、一本の廊下で繋がっている。


その入り口のところには、警護がいて……なんか、僕が生まれた24年前は、入院棟の上部階がプライベートだったらしいんだけど、そこで事故が起こって。


姫宮の人間の命が狙われたのがきっかけで、こうなったらしい。


だから、どれだけ騒いでもOK。


ここには、姫宮か、焔棠か、御園か、千羽の人間しかいないから。