☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



(……本当、顔に出やすいな……)


見てて、面白い。

周囲には、ポーカーフェイスな人間が多かったから、余計に。

一般人の自然な反応が、いじらしくて可愛いのだ。


「じゃあ、一緒に行こうか」


「えっ……」


今度は、驚きの顔。


「僕は、一緒に行っちゃダメ?」


「い、いえ……でも、迷惑をかけるのはいけないかな……と、思って……」


「気にしなくて良いよ。猫好きだし。君は?猫、好き?」


尋ねると、明るくなって。


「はい、好きです!」


勢いよく、頷き返してきた。


「そっか。僕も好き」


ニッコリと微笑むのは、作戦でもなんでもないけど。


人間って、自然と笑えるものらしい。


生まれて、24年目。


はじめて、気付いたことである。


(今までは、笑うことなんか、あまりなかったしなぁ……)


テレビはあまり見ないし、ファッションとか、芸能人とかは興味ないし(知り合いは除く)、猫をはじめとした動物は好きだけど、相手は人間じゃないし……家では寝てばっかな気がする。


それか、料理してるか、裁縫してるか、本読んでるか。


そもそも、家自体が静かである。
……訂正。賑やかであるが、関わってこなかった。


母さんがいる時点で、静かはないわ。うん。