☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3




「荷物を届けるだけだから。安心して」


父さんとそっくりなこの顔に弱い母さんは、俺の笑顔を見ると、呟く。


「万年、無表情、だらしないの奴が笑ったりすると、破壊力がヤバイな……ってか、あんたが本気になったら、ヤバイんだって!!」


「本気?……まぁ、普段よりはやる気かも」


「勘弁して!マジで!!」


「何で、そんなに伊織に過保護なのさ?」


「やっと、笑えるようになったんだってば!!」


「……ああ」


そう言えば、事故で家族を亡くしたとか聞いた気がする。


一年くらい、前に。


「……本気を出すって言っても、誘うだけだから」


変なところで、心配性の母親。


そういうことを心配するくらいなら、他の兄弟のことを心配した方が良いと思うのだが。