世の中の言葉でいうのなら、二重人格と言うものかもしれない。
冬馬は猫を被っているだけだが……悠哉は、そんな可愛らしい範囲に入るものなんだろうか?
「もう、僕でも俺でも、どっちでも良いよ……」
呆れ半分でそう言えば、
「?……そんなことより、伊織に渡すものがあったんじゃないの?」
と、悠哉に返され、思い出す。
「あ!」
「また、忘れてたの?」
「うっ……」
「……俺、届けてくる」
「え、良いよ。私が……」
置き去りにしていた、悠哉の持ってきてくれた紙袋。
それを悠哉は手に、微笑んで。
「……良いよね?」
ハンターの目で、私を見てくる。
(ヤバイ……)
「ぅ……はい」
「良かった。じゃ、行ってくるね」
「お願いします……」
実の息子に恐怖を感じる私は、あれだろうが。


