「―父さん、母さん。ストップ」
自然に、包み込まれてしまう。
―美耶のお兄さんの腕に。
「伊織、戸惑ってるでしょ。やめてあげて」
「……」
「いくら、プライベートのところと言っても、病院なんだから」
(……なんだ?)
自分の身の置かれた場所が分からず、混乱する。
けど、悠哉さんは至って、冷静で。
「母さん、やめないなら、もうご飯を作らないよ」
「ゲッ……」
「父さんも、仕事の手伝いをしてやらない」
「俺を殺す気か……っ!?」
両親を、脅し始めた。
(なんだ!?この状況!!)
待って、待って、待って、待って!!
無理、今の状況に免疫がない!
無さすぎて、ヤバイ!
「……伊織、ごめんね?大丈夫??」
“大丈夫です!!”
……その言葉は、声にならず。
「ぁ……はぁ……はぃ……」
そんな、曖昧の言葉にしかならない。


