―ドンッ!
「わっ……」「え……?」
何かとぶつかって、バランスを崩す。
(しまった!人がいないと思って、油断した!)
プライベートのところだから、入れる人は極少数だ。
でも、気を抜いたら、ダメらしく。
「よっ…………ごめん、大丈夫?」
ふらついた体を、相手が支えてくれた。
「す、すいません……!前、見てなくて……」
「否、それは僕もだし。ところで、怪我は……」
クリーム色の、癖毛。
どちらかと言えば、垂れ目。
無表情というか、なんというか、表情筋が固まりまくっているだろう彼は、午前見た、猫好き(推定)のイケメンさん。
「ありません!ほ、本当、ごめんなさ……」
「しー。僕も前を見てなかったんだし、お互い様でしょ?」
口元に指を立てられ、沙耶さんたちの行為をみたときよりも、赤くなったであろう頬。
(イケメンの破壊力!!!)
「あれ?熱でもある?」
私の表情の変化をみて、不思議そうに目を瞬かせた彼は、私の頬に手を滑らせて。
「若干、熱いけど……あ、もしかして、母さんの友達?」
「え……?」
この人のお母さんと……って……お母さんになれる年的には、姫宮総帥か、沙耶さんか、沙耶さんの幼馴染みの柚香さん……。


