「あれ、そういえば……沙耶さん、どこに行ったの?」
「んあ?……本当だ。いなくなってる。相変わらず、自由人だなぁ……どこに消えたんだろ……お父さんを迎えに行ったとか?」
話し込んでて、消えたことに気づけなかった私たちは、二人で顔を合わせ、首を捻った。
「沙耶さん、私に用があるって言ってて……あ!もしかしたら、私が沙耶さんに頼んでたやつかも……」
家族が残してくれた、ものたち。
私にはローンを払えないからという理由で、沙耶さんに売り払って貰った、家族と住んでいた家の中に残っていたものたちの一部と、事故のときに家族が身に付けていて無事だったものを直してくれると言ってくれた沙耶さんの好意に甘え、私は預けていた。
もしかしたら、それを届けに来てくれたのかもしれないのに。
「お母さんのこと、探してくる?」
「旦那さんといるなら、邪魔じゃないかな……?」
久しぶりの再会のはずだ。
邪魔したら、無粋もののはずで……
「気にしなくて良いよ。あの二人がイチャイチャしていたとして、邪魔して、お父さんの怒りを買ったとしても、怖くないから。お母さんよりも、強く出れないからね~大体、邪魔しないと、いつまでも終わらないから」
流石、娘。
両親の性格を、理解しているらしい。


