「……伊織?」 いきなり、無言になった私を不思議そうに見る友達に、私は笑って。 「ううん、なんでもない。ありがとう、美耶」 心からの、感謝を述べた。 弟妹を、両親を、祖母を、喪ったことは忘れられない。 今も夢にみて、悲しくなる。 けれど。 「伊織は、笑顔が可愛いね」 この笑顔があるから。 喪ったときよりも、私の前には希望が溢れてて。