☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



それからは、度々、訪ねてきてくれた沙耶さんのお陰で、私はまた、ペンを手に取れるようになったのだ。


彼女には、感謝してもしきれない。


彼女の娘である、


「これも、面白いよ!」


美耶にも。


「こんなに借りて……良いの?」


「だから、良いってば。家の本棚、充実してるから……読むの、飽きないんだよ!今度、伊織も一緒に行こうね」


あの時、同じ空間の中にいた、私からすれば、高嶺の花だった美耶。


とても親しみやすく、本当に美少女で、趣味も合う良い友達として、私と接してくれて。


『高嶺の花!?私の評価、それ!?』


学校での美耶の噂を話すと、美耶自身は驚いたように否定し、横で母親の沙耶さんは大笑い。


『た、高嶺の花……フフフッ、相馬の、王子様みたい……』


どうやら、相馬さんが学生時代の頃は、裏で“王子様”と呼ばれていたらしく……


『今でも思うけど、あいつの仮面、丈夫よね』


沙耶さんは、感心していた。


世界が違うと、恐れ戦いていた人達は、とても気さくで、優しくて。


人の上にたつ人間として生まれた分、背負うものは大きいはずなのに……小さいものすらも見逃さず、手を差し伸べるその強さ。


私の憧れ、そのもので。


沙耶さんを通じて、広がる世界。