☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3




「…………あんたに言った私がバカだったわ。お帰り」


「おう、ただいま」


不敵に笑うこの人の愛に侵された私は、多分、この先一生、この人には勝てない。


そして、私は、恒例通り、身を差し出す。


すると、腕を気にしているのか、彼は私を抱き締めようとはせず。


「……平気よ?」


「悪化したら、どうする」


「全身骨折しても、私を抱き締めたあんたに言われたくないわ」


「……」


長い、年月。


ずっと、一緒にいた。


色々なことがあって、お互いに命がなくなりかけたり、ICUに入れられたり、峠と言われたり、まぁ、色々とあったけれど……私達は、今も生きている。