「合気道でもする?」
私の武道の始まりは、合気道だ。
それくらいなら、教えられるのだが。
「……私、センスがないのよね」
そう、美耶は壊滅的に運動神経が悪い。
「そういや、昔からよね」
「運動音痴が直らないのよ……」
「私と相馬の子供のはずなのに……背丈といい、運動神経といい、二人ともに似なかったものね~」
身長、180越えの相馬と、165越えの私。
基本的に身長の高い一家のはずなのに、何故だろうか。
美耶は、153から伸びない。
「そうなのよ!ひどくない?」
「……それは、私が生んだから……ごめん。でも、ほら、相馬に似て、優秀だし、美人じゃん!」
軽くパーマのかかった黒髪に、漆黒の瞳。
その姿は、私のお母さん……ユイラそのもの。
要するに、世間一般から見る、美少女。


