□沙耶side■
悠哉を見送った後、私はナースコールを押して。
「はい?どうしました?」
ナースコールからではなく、直接、部屋を訪ねてくれる看護師さんに微笑んだ。
「伊織ちゃんの所に行きたいの。連れてって、貰える?」
「分かりました。……これ、息子さんの作品ですか?凄いですね」
「でしょ?刺繍とか、飾り切りとか、よもや、プロだよ」
「悠哉くん、でしたっけ?」
「うん。双子のお兄ちゃんなんだけど。双子の妹の茅耶は超絶不器用なんだけどなー」
運んでいた箱にすらも簡単に穴を開ける茅耶は、ある意味、天才の域だろう。
でも、兄の悠哉は、また、別の意味での天才だ。
「旦那様はどうなのですか?」
「相馬?あいつ、何でもできるから。わかんない」
出来ないことがないのか、相馬が困っているところは結婚してこの方、見たことがない。
悠哉を見送った後、私はナースコールを押して。
「はい?どうしました?」
ナースコールからではなく、直接、部屋を訪ねてくれる看護師さんに微笑んだ。
「伊織ちゃんの所に行きたいの。連れてって、貰える?」
「分かりました。……これ、息子さんの作品ですか?凄いですね」
「でしょ?刺繍とか、飾り切りとか、よもや、プロだよ」
「悠哉くん、でしたっけ?」
「うん。双子のお兄ちゃんなんだけど。双子の妹の茅耶は超絶不器用なんだけどなー」
運んでいた箱にすらも簡単に穴を開ける茅耶は、ある意味、天才の域だろう。
でも、兄の悠哉は、また、別の意味での天才だ。
「旦那様はどうなのですか?」
「相馬?あいつ、何でもできるから。わかんない」
出来ないことがないのか、相馬が困っているところは結婚してこの方、見たことがない。


