「わかってるが、何度も考えるんだ。仕事に巻き込むくらいなら、お前のことは手離すべきだと」


相馬は、私を守るという。


でも、私も彼を守りたい。


「……っ、けど……許せ……お前を手放してやれない」


泣きそうな、縋る声。


手放さなくて良いよ。


私は、大丈夫だから。


「……あら、離れてなんてやらないわよ?だって私、あんたの妻でいられることを、誇りに思ってるもの」


私は、決めている。


この気持ちは、生涯、貫き通すって。


「だから、愛して?これからも、死ぬまで」


「……さんざん、文句を言ったくせに」


「それは、連チャンだからでしょ?連チャンじゃなかったら、なにも言わないし。ってか、愛されるのは、普通に嬉しいから」


「……マジで、手離さねぇぞ」


「公にした時点で、手遅れでしょ?それに、相馬が手放さないんじゃなくて、私が離してやらないの」


ニヤリ、と、笑いかければ。


「お前は、本当に強いな」


と、頬を撫でられた。