「つか、帰ろうよ!本家に!!」
「……やだ」
「ガキか!」
「本家に帰ったら、人がいるだろ?」
「早く、帰りたい……っ!」
今は、切実にそう望む。
「一気に予定を詰め込んだのは悪かったって、何度も謝ってるだろ?でも、これで、御前家の人間には、お前が正妻だって認められたし、公にもできた。そのせいで危険性は増えるけど、それは守るから」
「……別に、身の危険の心配はしてない」
自分の身くらい、自分で守るから。
「私が言いたいのは、そうじゃないの!折角の休みに、休まないでどうするのって言ってるの!結局、昨日の夜だって、人のことを丸め込んで!」
「……」
「いい加減にしないと……もう二度と、しないよ?」
「…………わかった。それは、困るから」
降参と言うように、手をあげる相馬。


