☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「……と、そういや、氷月、千尋!」


別のところで他の女の子の手当てをしていた二人に駆け寄る。


「柚香、大丈夫?」


「ええ。私は……そんなことより、沙耶よ。あの子、完全にメーターが振り切ってる。勇真兄がいるとはいえ……止めないと」


――パン、パンッ!


そんなことを話していると、またもや、聞こえた銃声。


そろそろ、警察が駆けつけてくるだろう。


こんなにも、夜の町に響いているのだから、住人が気づかないはずがない。


もうすぐ、日付が変わる。


明らかに近所迷惑だと思いながらも、私は沙耶たちのことが心配で。


捕らわれていた女の子たちは、全員、間違いなく助けた。


けれども、中には、50人近くの男と勇真兄と沙耶が置き去りにされている。