☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



「なんか、本家を出た柚香を撮ったらしくて。違うって否定しても、聞かなかったんだって。そしたら、相馬がキレて。ただえさえ、沙耶が行方不明ってだけでも、焦ってたのに……」


「飛んで火に入る夏の虫のようだね。その写真とった会社。……今、秋だけど」


「まぁ、本家から双子をつれて出てきた人を、相馬の奥さんと見ても仕方ないんだけどね?沙耶の身体のことは、どこからも漏れてないし……双子の子供がいることと、結婚していることしか、漏れてないらしいから。今回のことで、御前家の皆さんがまた、騒ぎ出すし……相馬、早死にするかも」


「ああ……納得」


正直、旦那は千歳がいい。


ぶっちゃけて、私には相馬の妻を務められる気がしない。


沙耶と相馬という、お互いに滅茶苦茶な人間だからこそ、あの二人は成り立つんだから。