☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3

□柚香side■



「柚香!」


「千歳!相馬!」


捕らわれていた女の子たちと外に出ると、相馬と千歳がいて。


彼らの周辺には、彼らに伸されたのであろう男たちが転がっていた。


「柚香、怪我は?」


「だいじょーぶ。沙耶が助けに来てくれたもの。心配かけて……こんな遅くに動いてもらうことになって、ごめんね、千歳」


「いや……怪我がないなら、良いんだ。良かった……」


千歳を見上げ、謝ると、ぎゅーっと抱き締められる。


こういうときとか、大事にされてるな、この人と結婚して良かったと思う私は、現金だろうか。


「フフっ、ごめんね」


抱き締めてくれる千歳の背に手を回し、抱き締め返す。