☆真実の“愛”―ただ、愛してる―3



(可愛いもんだよ……)


愛しい女を人質に取られ、震えられるだけ、俺からすれば本当にかわいいものである。


(俺は、半殺しだったもんな……)


口には出さないが、麻衣子が敵に人質に取られた時、俺は遠慮なく、相手を殲滅した。


おまけにそれを嬉々として行い、怪我までしたもんだから、麻衣子に泣かれて困ったっけ……


今や、甘酸っぱい、愛しい思い出である。


「見張りがいるとわかるだけ、まだ、マシだな。手加減は?」


「要りませんよ。だって、そろそろ、殲滅しようと考えていましたし、全ては警察に任せようと思ってたんですよ?ほら、加減が効かなくなるじゃないですか。でも、沙耶たちが巻き込まれたなら、話は別です」


ニッコリと相馬が微笑む。


そう言えば、相馬が恐ろしいほどの笑顔で笑うときは大抵、よくないことを考えているときか、怒っているときだと言ってたな、沙耶が。


なんだかんだ言って、御互いのことを良く解っているこの夫婦は本当に仲が良いと、俺は思う。


「んじゃあ、俺が沙耶の援護をする。だから、逃げてきた人間をボコして、捕らえろ。恐らく、沙耶たち以外他の女もいるから……その子達の保護は、氷月、千尋に任せる」


初対面でも仲良くが信条な俺は、彼らに笑いかけ。


扉近くにいた、男たちを殴り倒した。


(久しぶりにやると、手ぇ痛ぇー)


無様にも、一撃で気絶した男たちを踏み、


「任せたぞ」


俺は、一言言って、倉庫の扉を開けた。


そして、目の前の状況にため息をつく。