「だから、あんたも後悔しないようにせいぜい頑張んなよ」

そう言うと彼女は立ち上がりあたしを置いてカフェを出て行った。

折れそうなくらい華奢な体
でも、ぴんと背筋を伸ばして長い綺麗な髪をなびかせて
あたしの事を一度も振り向かずにまっすぐに歩いて行った。


あたしも
後悔をしないためには何をしたらいいんだろう。

リョウくんに思いきり気持ちをぶつけて振られたら
ああやって前を向いて歩いていけるようになるのかな……。