「こんなのの、何がいいんだろ」 そう言い残して、日野くんは教室から出て行ってしまった。 でも、私の顔はまだ赤いままで。 いつまでも、さっきの日野くんの顔が頭から離れない。 色っぽい仕草。 いつもより余裕のある態度。 少し上から目線な口調。 「もう、なんでこんなことに……」 私の独り言は、教室の中で静かに消えていった。