◇◆◇ 「へぇー。あの日野が、ねぇ」 と、チラッと視線を向ける愛莉ちゃんのことなんて気にせずに、日野くんは本を読み続ける。 日野くん、どんな気持ちで恋愛小説を読んでるんだろう? ドキドキしたり、してるのかな? なんて、私の妄想がどんどん広がっていく。 もしかして、女子目線? 壁ドンとか、されてみたいのかな? ……って、ないない! 日野くんに限ってそんなの、ありえないです!