『七草さんって、こういうことされたいの?』 ほんの出来心だったのに、七草さんはみるみる真っ赤になっていった。 やばい、かわいすぎだろ。 今すぐにでも好きだと伝えたくなった。 でも、もう少し。 もう少しだけ我慢だ。 俺に告白する勇気がついたときに、気持ちを伝えよう。 そう思った。 それなのに、俺と七草さんの距離は一定のまま。 近づきも、遠ざかりもしない。