体育祭は無事に終わって、美陽達の連合は後少しのところで優勝を逃した。
全校生徒でグラウンドの後片付けをする。
美陽は本部の片づけ、束李はふらふらしながらごみ拾いをしていた。
美陽はふらふらしている束李を心配そうに見ていた。
束李が歩いている途中で龍月の助けが入った。
美陽は安心してまた作業を始めた。
お疲れ様と挨拶をして本部は解散した。
美陽は自分のクラスと合流する。

「お疲れ様ー!美陽」

束李は向かって来た美陽に抱き着いた。
美陽も抱きしめ返した。

「束李もお疲れ様!ちゃんと見てたよ」

美陽と束李は手を繋いでクラスの集まりに入って行った。
お知らせや先生達の話を聞いて解散となった。

「美陽、今日家に行っていい…って携帯光ってる」

美陽は束李に言われて携帯を開く。
両親からメールが入っていた。

『美陽、行けなくてごめんね!
 お疲れさま!束李ちゃんによろしくね
 
          母』

美陽は束李にメールを見せる。
父親からも同じようなメールが入っていた。

「よかったね、美陽」

束李に言われてうんと美陽は頷いた。
立ち止まって美陽は両親にメールを送った。
メールを入れてると、後ろから龍月と悠琉が来た。

「お疲れ様、2人とも」

龍月と束李はハイタッチをする。

「龍月先輩!イェーイ!!」
「上田イェーイ!!」

悠琉は美陽に声をかけた。

「次沢さんも、お疲れ様」

美陽は携帯を閉じて振り向く。

「あ、勝谷先輩。お疲れさまでした!」

美陽の隣に悠琉が並ぶ。
その後ろで歩く束李と龍月は盛り上がっているようだった。
美陽も悠琉と話しながら歩く。
いつの間にか、4人で帰るようになった。
すると、龍月が言った。

「後は部活の大会?」

はいと束李が答える。
美陽も悠琉も会話に参加する。

「今回、何に出るんだ?龍月」

悠琉の質問にどや顔で龍月は答えた。

「今回は個人だけ!走り抜けるぜー!!」

龍月は大きな声で叫んだ。
悠琉と美陽は耳を塞いだ。

「束李は出るの?」

美陽が束李に話しかける。

「うん、自己ベスト出す!それに…払拭したいから」

束李は真剣な顔つきをする。
美陽は頑張れと束李に言った。
今回の大会で、龍月は部活を引退する。
束李と美陽は少し寂しく思った。