タイムリープ

ーーーーーーガチャリ。

そのとき、アパートの玄関のドアが開いた。

「ん!」

私は、玄関のドアの方に視線を移した。

開いた玄関のドアの隙間から、ぬっと黒い人の影が現れた。

「えっ!」

目をかっと見開いた私の視線の先に、斎藤さんの姿が見えた。

「好きだよ、千春ちゃん」

私を見て、彼の第一声がその言葉だった。

「斎藤さん………」

私は立ち上がり、かすれた声を出した。彼の左腕を見ると、三センチぐらいの切り傷があった。

「えっ!

私は目を丸くして驚き、恐る恐る一歩二歩と後ろに下がった。

お店で会ったときは気づかなかったが、さっき優太から送られたLINEを見て、私は今気づいた。