新1年生の部活見学を終え帰ろうとしていた千尋。
門を出る手前で携帯に真央から連絡が来ていたことに気づく。
ここの卒業生の真央がバスケ部に顔を出すという内容のメールだった。
真央からのメールはずいぶん前だった。
まだいるのかは分からないけれど柚羽と別れて体育館に足を向けた。
まだドリブルの音がして、遅くまで部活やってるんだなぁと体育館をのぞく。
そこには1人しか人影は見えず、その姿に見惚れてしまった。
手に吸い付くようなボールさばきからボールが放たれて、ゴールに吸い込まれていく。
思わず拍手した音に気づいたその人が振り向いた。
シャツの裾で汗を拭く姿がさまになっていて、なんだかドギマギする。
「……チビか。」
その人は昨日の『のんちゃん』だった。
「すごいね!
だからバスケの顧問を頼まれたんだね。」
興奮して思ったことを次から次へ口にしても返答はなかった。
そういえばあんまり言葉を発しない人なんだっけ。
散々すごかったと褒めたり、感動した気持ちを伝えた後に満足してご機嫌でいる千尋に小さく聞こえた。
「………すごくなんかねぇよ。」
これって謙遜?
「バスケじゃなくて王子様の護衛。」
珍しく続けて発言した内容は変だ。
もともと変な人だけどさ。
照れてる…のかな。
そっかぁ。
変わった人だと思ってたけど謙遜したり照れたりするんだなぁ。
門を出る手前で携帯に真央から連絡が来ていたことに気づく。
ここの卒業生の真央がバスケ部に顔を出すという内容のメールだった。
真央からのメールはずいぶん前だった。
まだいるのかは分からないけれど柚羽と別れて体育館に足を向けた。
まだドリブルの音がして、遅くまで部活やってるんだなぁと体育館をのぞく。
そこには1人しか人影は見えず、その姿に見惚れてしまった。
手に吸い付くようなボールさばきからボールが放たれて、ゴールに吸い込まれていく。
思わず拍手した音に気づいたその人が振り向いた。
シャツの裾で汗を拭く姿がさまになっていて、なんだかドギマギする。
「……チビか。」
その人は昨日の『のんちゃん』だった。
「すごいね!
だからバスケの顧問を頼まれたんだね。」
興奮して思ったことを次から次へ口にしても返答はなかった。
そういえばあんまり言葉を発しない人なんだっけ。
散々すごかったと褒めたり、感動した気持ちを伝えた後に満足してご機嫌でいる千尋に小さく聞こえた。
「………すごくなんかねぇよ。」
これって謙遜?
「バスケじゃなくて王子様の護衛。」
珍しく続けて発言した内容は変だ。
もともと変な人だけどさ。
照れてる…のかな。
そっかぁ。
変わった人だと思ってたけど謙遜したり照れたりするんだなぁ。