セカンド・ラブをあなたと

「強い人だった」

『体は薬にも病気にも負けることになるだろうけど、気持ちは負けなかったって思ってほしい。
だからそう見えるよう努力するよ』

そう言った聡くんは、私の前では一度も泣くことも弱音を吐くこともなかった。
塾で出会ったときの先生の余裕そのままに、穏やかに笑っていた。
それはそれで寂しかったけど、そうやって振る舞うことが彼の矜持だとわかっていた。