送られてきた一言に思わず苦笑してしまった。

 前に実花の家へ遊びに行ったとき、六歳になる男の子もよく「ちっと、舌打ちしていたことを思い出す。

 実花はあのとき誰に似たのかと言っていたけど。

 一度そこで止め、先に部屋へ帰ろうと再び歩き出し、二階建てのアパートの階段を上った。

 階段を上ってすぐ目の前にある部屋の鍵を鍵穴に差し込んだとき、右隣の部屋のドアが開き、そこから出てきた人物に「え!?」私は声を漏らした。