ーあいー


こあ「あいちゃん...ごめんね。」

「いいよ。泣きたい時は思いっきり泣きな!その方がすっきりするから!!」

こあ「お父さんに謝りたい。」


こあの目はさっきとまるで違い、覚悟を決めた目をしていた。


「わかった。いこうか。」


私達は、はやとの病室へ向かった。


病室の前に着いたがはやとの泣いている声が聞こえた。


はやと「ぅう...なんでだよ...なんでゆうきなんだよ...」


しばらく、その場を動く事ができずにいた。


こあ「お父さん...」


こあが今にも消えそうな声で呟いた

私は何も言わずこあの手を取り、その場を離れた。


こあ「お父さん...泣いてた。」

「うん。はやとも辛いんだよ。」

こあ「お父さんの所にいかなくちゃ」


こあは、今にも駆け出しそうな勢いで言った。


「こあ。家に帰ろう。」

こあ「なんで...?」

「今はそっとしといてあげよう。」


こあは、俯いて出口に向かって歩き出した。