「他のお客さんに迷惑でしょ!」 「「……」」 あたしが一喝入れると、さっきまでの騒がしさが嘘のようにしーんと静まり返った。 「……で、なんで着いてきたの?」 「や、やからたまたまここでお茶しとって──」 「怜佑」 ギロリ。 引きつったその顔を覗き込む。 「な、なんや梓」 コイツがこの期に及んでまだ誤魔化そうとしてることはよーくわかった。 でも。 「そんな嘘であたしを騙せると思ったら大間違いだからね!」 見逃してあげるわけないじゃん。