「はぁ……」


朝早くの教室にポツリ、そんな哀愁漂う1つの音(ね)が響いた。

響いた、といっても、話し声で賑わうこの空間。

きっとそれは、誰の耳にも届いてないだろうけど。


……ところで、何であたしが溜め息なんかついてたかって?

それはその、昨日の“あれ”ですよ。


『あたし……っ、怜佑に告白する!!』


そうそう、これこれ。

そうやって昨日の夜、一大決心したあたし。

部屋で一人、何の恥ずかしげもなくガッツポーズを決めこんでたっけ。


はは、懐かしい。


だけど今朝、それがグラリ一変してしまったんだ。