なぜか違う制服を身に纏っている“紗枝”と呼ばれた彼女は、明らかにこの学校の生徒ではない。 信じられないと言うような優悟の表情に、彼女を知っているような優悟の呟きに、あたしの心拍数が上がってく。 「優悟、知ってるの?」 堪えられなくなったあたしは優悟に声をかけるけど、その表情はやっぱり良くないことを思わせるもので、 「蓮の…元カノ」 そう、開かれた口元から、あたしは目を逸らせなくなった。