俺様野郎とパシリなあたし







パシリなんか嫌だった。


容赦ない蓮のパシリなんかすぐに辞めたかった。


…これは望んでた事だった。


これが、あたしの望んでいた事だったじゃん。


…なのに、何で。


何であたしこんなにも寂しいと思ってるんだろう。


「急にクビにしないでよ…」


膝を抱えて、その場にしゃがんだ。


小さなあたしの呟きが、寂しさを増して、ほんの小さく響いた。