それから益々、ヒートアップを始めた彼等のバスケ。 あたしは冷えた手先を息で温めながら、その様子を見ていた。 「優悟!こっちにパスしろ〜」 「分かってるつーの」 コートの端の方でボールを持っていた優悟が、先を走る男子へとパスをした。 大きなロングパスは、綺麗な弧を描きながら、こっちの方へと飛んでくる。 だけどその瞬間、何だか嫌な予感があたしの脳内に流れて… そんなあたしの嫌な予感は、やっぱり当たってしまった。