そりゃだって、こんな場面に遭遇してしまったら、誰だって夢にでも思いたくなる。 だけど、頬を抓ってみても痛いだけで、特に夢から覚める様子もない。 その事が、現実なんだとあたしに伝えた。 と、同時に自分の意思でなく、勝手に体が動いていて… 「明菜…!?」 後ろで叫ぶちいちゃんの声が、遠くで聞こえた。 …あたしは、何をしようとしてるの? 今、廊下を走る自分が不思議に思えた。