俺様野郎とパシリなあたし







「重いんだっつの…」


そう言ってあたしを押しのけて、蓮は背を向けた。


そんな蓮に対し、寝転んだままのあたしも起き上がった。


…そして、今更込み上げる、さっきの驚きと恥ずかしさ。


その証拠といって、自分でも分かるくらい、顔が赤くなった。


「いってぇ…」と、蓮の口から洩れた言葉に視線を上げる。


そしてやっと気がついた。


…蓮ってば、もしかして庇ってくれた?