あの時の事がなければ、もっと違っていた? あたしの未来にも、温もりはまだ存在してたの? そう、思ってしまう。 「はぁ…」 思わず出たため息の理由なんて分からない。 ただ、疲れているだけなのか。 心が病んでしまってるのか。 ―――バンッ! そんな、情緒不安定とも言えるあたしの部屋のドアを乱暴に開け… 「おい明菜、ベット貸せ」 なんとも偉そうに乱入してきたこの男。