「あきちゃーん!」 「ん?なぁに〜」 バタバタと廊下を走る、元気な足音。 あたしは脱衣所で服を脱ぎながら、ドアの向こうから聞こえてくる声に返事する。 ―――ドンドンドンッ! 「のんちゃんもおふろはいる!あきちゃんとがいいっ!」 いきなり扉が強く叩かれて肩をビクつかせていると、それまで聞こえなかった少し低い声がした。