「ちゃんと捕まってろって言っただろ?バカ明奈。」 「なっ!ワザとしたくせに…!バカ蓮。」 「あ?今なんて言った?」 「バカ蓮って言った。」 平然と答えるあたしに、蓮は納得がいかない様子。 「もう一度、スピード上げてもいいの?」 なんて、とんだ意地悪を言い出した。 「や、やめてよね!」 ギュッと蓮の腰に手を回し、力をいれる。 もしスピードを上げられても、振り落とされないようにするためだ。