「なんで俺が負けるんだ?」


自分の手の平を見て、真剣に考えている蓮。


「そんなの、蓮が負けないなんて保証、どこにもないじゃんか」


「いや、俺は負けるはずないんだ」


…って、負けてんじゃん。


ったく、どうやったらこんなにも自信満々に生まれてくるんだ?


長い廊下。


歩いているのはあたし達二人だけ。