相変わらず、寝顔だけは極上に可愛い。 …蓮だけずるいなぁ。 そう感じると共に、重くなり始める瞼。 あ、あれ…瞼が開かない。 というか、意識が勝手に遠退いていく…。 段々と視界がぼやけて、蓮の寝顔が見えなくなった。 そう、あたしは睡魔に負けて眠ってしまったのだ。 「目立つような出し物して、クラス優勝目指そうぜ!」 「じゃあ劇なんてどう?」 元気なトモの声も、楽しそうなちいちゃんの声も。 今のあたしには聞こえない。