「ほんと……うららは」


頬杖をつくと、こっちを見て薄笑いする兄。


「な……なに?」


今、目が合っているのは減点じゃないよね!?

だって兄の方から呼んできたわけだし。

目を合わせてきたわけだし……!


「俺が大好きだね?」


――は?


「制限時間は、雫さんが帰ってくるまでだよ」

そういうと、また自分のノートに視線を戻した。


なにいっちゃってるの?

わたしが兄を大好き?


「ほら。取り掛からないと減点するよ」

「まっ……待って。そのルールだと、持ち点が最後まで10残ろうが1しかなかろうが、あとで出す問題が解けなきゃゲームオーバーってことにならない?」

「うん」


減点方式の意味なくない……!?