「えぇっ……?」

「俺じゃ不満か」

「むしろ、頼もしすぎます。でも……もらうって?」


ぶっと噴き出し笑う先生。


「なんで笑うんですかっ……」

「頼もしいってなんだよ、それ。俺はお前の親父か」

「あっ、先生って、たしかにいいお父さんになりそうです!」

「お父さんねぇ……お兄さんでなくお父さんか。お前からみた俺、そんなオッサンなんだなぁ」

「いや、えっと、違うんです。けっして先生が老けてるとかじゃなくてですね。むしろ若く見えるんですけど。なんていうか、しっくりきまして……!」


先生がお腹を抱えて笑っている。

わたし、そんなに変なこと言った?


「来栖ってさぁ。今は芋っぽいけど5年もたてば化けると思うんだよな」

「い、イモですか!? 畑の……?」

「はは。お前、ほんと面白いな」

「……っ、お兄ちゃんも」

「ん?」

「お兄ちゃんも、わたしの反応みて楽しんでます」

「だろうな。よーくわかるよ」

「ほんとですか?」

「……ああ。痛いくらいにな」