そんな母を見て、違和感を抱いたのに。

どうしてなにもできなかったんだろう。



翌日、朝起きると、母の姿は食卓になかった。

父もいない。

兄だけがそこにいた。


ラップをかけられたご飯と

学校に持っていくお弁当箱

そして……


「なにこれ」


置き手紙が、机の上にあった。