「うらら、お風呂入ってきなさい」

「あ……うん。でもお義父さん先に入るよね?」

「いや、私はこれから出る」

「まだお仕事あるの?」

「事務所に戻ってやらなきゃならないことがあってな」

「……大変だね。身体に気をつけてね」

「ありがとう」


じっと見つめられる。

お義父さん、シワ増えたなぁ。

でも白髪はない。

真っ黒な髪には整髪料がつけられていて、ピシッときまってる。


「大きくなったな」

「!」

「最初会ったとき、あんなに小さかったのに」

「いつの話してるの!?」

「雫に似てきた。もう3年もすれば美人になる」


えぇっ。ほんとに?


「それじゃ、行ってくるよ」