チラリと窓に目を向ける兄につられて外を眺める。
まだそんなに高くないけどゆっくりと着実に地上から離れていくのは恐怖でしかない。
ふと斜め下に視線を落とすと見えたゴンドラに、架里奈たち四人が乗っているのが確認できた。
桜井さんが食い入るようにこっちを見上げている……。
「たしかに整った顔してるよね」
「!!」
兄の言葉で視線を目の前の兄に戻す。
「男ならあのレベルの子を落としてみたくもなるんだろうね」
「…………」
「でも俺はあの子には微塵も興味ないよ。今もこの先も」
「そうなんだ……」
胸につかえていたものがすっと消えて身体が軽くなるような感覚がした。
「ここまで言わなきゃホッとできないんだもんね? うららは」
「……え……」
「何度でも言ってあげるよ。うららが安心するまで」
「どうして……」
「だってうららを地獄に突き落とすのもそこから救い出すのも俺の役目でしょ?」
まだそんなに高くないけどゆっくりと着実に地上から離れていくのは恐怖でしかない。
ふと斜め下に視線を落とすと見えたゴンドラに、架里奈たち四人が乗っているのが確認できた。
桜井さんが食い入るようにこっちを見上げている……。
「たしかに整った顔してるよね」
「!!」
兄の言葉で視線を目の前の兄に戻す。
「男ならあのレベルの子を落としてみたくもなるんだろうね」
「…………」
「でも俺はあの子には微塵も興味ないよ。今もこの先も」
「そうなんだ……」
胸につかえていたものがすっと消えて身体が軽くなるような感覚がした。
「ここまで言わなきゃホッとできないんだもんね? うららは」
「……え……」
「何度でも言ってあげるよ。うららが安心するまで」
「どうして……」
「だってうららを地獄に突き落とすのもそこから救い出すのも俺の役目でしょ?」


