でも、果たしてこれで本当によかったのだろうか。

兄は無理してないかな?

ほんとは行きたくないのにお守りみたいなことさせてしまうのでは?


「へぇ。日本でも最高ランクに怖いって評判のローラーコースターがあるんだって」

「え?」


兄がベッドに腰掛けタブレットを操作しながらなにかを見ている。

覗き込んでみるとそれは、遊園地のホームページのようだった。


「ここなんだってさ。日曜日に行くとこ」

「!」

「お化け屋敷も出口までそこそこ長いらしいよ?」

「……え、」

「観覧車、最高峰とまではいかなくてもバカデカいってさ」

「えぇっ」

「まさかなにも知らないでオッケーしたの?」


そのまさかだ。


「……うん」

「ほんっと、バカだね」