「……どんな感じ?」

「ん?」


その日の放課後、永浜くんはささくさとひとりで帰って行った。

なんでも外せない用事があるとかで。


「浮気だったらコロス」という架里奈に「だったら俺は一生殺されなくて済みそうだ」なんて笑って答えたあと、去りゆく永浜くんをみて架里奈の頬が赤く染まっていたのがすごく可愛かった。


そして、いま、架里奈と二人で下校中。


「永浜くんのこと、考えてるときとか」

「……は!?」


午後の授業を受けながらぼんやりと頭に浮かび、なかなか消えてくれなかった疑問がある。


結局のところ、

『好き』って、なんなんだろう…?