『——見るな』 そう囁くと、うららの目を手で覆い、 無我夢中で部屋に戻った。 これ以上見せてはいけないと思った。 だから俺は――うららを苦しませた。 「……っ、ん……」 ベッドに寝かせ、うららの口を塞いだ。 苦しみもがくうらら。 うららの涙で俺の手がビショビショになった。 それでもかまわずうららの口元をおさえ続けた。 数秒後――いや、十数秒後だったかもしれない。 うららは、気絶した。