彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)

ゆっくりと朝ご飯を食べ、甘いミルクティーを淹れて飲んでいるといつの間にか九時過ぎていた。
その時携帯からメールの着信音が聞こえた。

~♪~


『おはようございます。昨日は眠れましたか?準備ができているなら迎えに行きます』


はやっ
まだ九時過ぎなのに
準備ができているならって書いてあるけど、準備はできていて当たり前ってこの言葉から伝わってくる。


『おはようございます。いつでも大丈夫です』


主任には言い訳なんて書いてもダメ。
簡潔にわかりやすく、要点だけまとめて……
って、仕事じゃないんだからっ

メールを送ってからすぐに立ち上がってマグカップを洗っていると玄関のチャイムがなる。

主任、だから早過ぎってば

慌てて手をふき、バックを掴んで玄関へ。

鍵をはずそうとしてふと思いとどまる。
誰か確認しないまま開けたらきっとまた怒られるよね?


「はい」

「堂地です」


カチャ


「おはようございます」

「そのまま出れますか?」

「はい、あの。それで、」


今日はどちらへ?
それも聞けずにそのまま立ち尽くしていると


「モモ、」


あ、また。
その呼び方。


ドキドキと激しくなる心臓に、私は目をギュって瞑って胸に手を当てて呼吸を整える。


ハァー


「慣れてくれないと困る」


主任の盛大な溜息とともに私に投げられた言葉。

慣れてくれないと?
困る?


「モモ、」


もう一度呼ばれて恐る恐る顔を上げると、そこにはやっぱりちょっと困った顔の主任。


「主任?」

「だから、もう主任じゃない」

「でも――
「モモ、…俺は、誰?」


???
主任でしょう?
でもさっき主任じゃないって……

あ、
頭の中に浮かんだ文字をそのまま言葉に乗せてみる。


「……ジュン、さん?」

「正解。」


その言葉とともに満面の笑みを浮かべた主任が目の前に立っていた。